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2024年11月18日、東海国立大学機構 統括技術センター様主催の「基礎から学べる粒子・ラマン・蛍光分光分析セミナー」が開催されました。
最新技術や日々の研究に役立つアプリケーションのご紹介を目的に、THERS Tech×HORIBA×OZAWA3社のコラボレーションで、セミナーおよび実機を用いたデモ・体験講習会が実施され、学内・学外問わず幅広くご参加いただきました。
今回は、その様子をイベントレポートとしてご紹介いたします。

Index 目次

    1.最新技術セミナー 概要

    開催概要

    開催日 2024年11月18日(月) 13:00~17:00
    開催場所

    Tokai Open Innovation Complex 名古屋サイト(TOIC NAGOYA)
    ※名古屋大学 東山キャンパス内

    講師 堀場製作所様、堀場テクノサービス様
    参加費 無料(事前申込制、WEB同時開催)

    最新技術セミナー_リーフレット

    会場

    ⒸTOIC NAGOYA

    TOIC NAGOYAは、東海国立大学機構の研究リソースを活かし、先端素材、カーボンニュートラル、DXを中心としたオープンイノベーションを推進する産学融合拠点です。
    産学交流、起業活動、共同研究を支援する各取組みを連携して実施することにより、企業やベンチャー、行政など多様なステークホルダーとの新たな出会いを生み出し、イノベーションの創出を実現することを目的として、2024年5月にオープンされた注目の拠点です。
    Tokai Open Innovation Complex 名古屋サイト(TOIC名古屋/NAGOYA)

    セミナースペース

    当日の会場レイアウト

    今回はTOIC NAGOYAの1階プレゼンスペースにてセミナーを開催いたしました。
    セミナー資料は大型モニターに投影され、オンライン配信も同時に実施できるなど
    設備が充実したスペースとなっております。

    普段は会員制のコワーキングスペースとして活用されており、産学官連携や起業を志向する学内外者が利用できます。
    常駐のコミュニケーターが会員をつなぎ、社会課題解決や産学官連携に資するサービスを提供されております。

    デモ・体験機器紹介

    今回は実機展示も行い、セミナー後にデモ・体験講習を行いました。
    以下、展示機器をご紹介いたします。

    ※製品名をクリックすると詳細ページにリンクいたします。

    メーカー 製品名 画像
    堀場製作所 蛍光吸光分光装置
    Duetta

    提供:株式会社堀場製作所

    堀場製作所 マクロラマン分光装置
    MacroRAM™

    提供:株式会社堀場製作所

    堀場製作所

    ナノ粒子解析装置
    nanoPartica SZ-100 V2

    提供:株式会社堀場製作所

    日立ハイテク

    卓上顕微鏡(SEM)
    Miniscope®TM4000 PlusⅡ

    提供:株式会社日立ハイテク

    ※「Miniscope®TM4000PlusⅡ」は現在廃盤につき、さらに分析性能を高めた「Miniscope®TM4000PlusⅢ」として販売しております。

    2.セミナーの様子

    冒頭ご挨拶

    開催に先立ち、今回のセミナーを企画いただいた東海国立大学機構 統括技術センターの髙濵様にご挨拶いただき、本セミナーによる参加者の皆様の研究の一助となることへの期待のお言葉を頂戴いたしました。

    東海国立大学機構 統括技術センターは、2020年4月の東海国立大学機構発足に伴い、同年7月名古屋大学と岐阜大学の技術職員組織を一元的に運営するために、設置されました。両大学合わせて約200名の技術職員が連携・協力して、機構内の学生・教職員に多様な技術支援を提供するとともに、設備・機器の共用化を推進、利用を促進することで、教育・研究に貢献されております。

    髙濵様は、東海国立大学機構における所有設備・機器群である「東海国立大学機構イノベーションコアファシリティステーション(TICFS)」を戦略的に運営するイノベーションコアファシリティ運営室の室長、ならびに統括技術センターの総括コアファシリティアドミニストレーター(総括、戦略担当)、また名古屋大学全学技術センターの設備・共用推進室の室長も担当し、共用設備・機器の利用促進、高付加価値な研究成果を創出するための利用相談等に関わるマネジメント業務領域にて幅広くご活躍されております。
    髙濵様のご活動詳細記事

    国立大学法人 東海国立大学機構 統括技術センター 統括技術部 イノベーションコアファシリティステーション運営室 室長(兼任)統括技術センター 戦略室 総括CFA、名古屋大学全学技術センター 設備・機器共用推進室 室長 髙濵謙太朗様

    セミナーご参加状況


    会場には、名古屋大学の関係学部・研究室を中心に、多くの方にお集まりいただきました。
    当日飛び込みでもご参加いただくなど、注目度の高さが伺えます。

    第一部 粒子分析セミナー

    『粒子分析のHORIBAだからできる!最新技術を用いた粒子の分散性評価手法を一挙ご紹介』

    第一部では、株式会社堀場テクノサービスの田中様にご講演いただきました。

    株式会社堀場製作所/堀場テクノサービス 田中悟様

    粒子径分布の基礎から始まり、粒子径分布の測定技術として下記4点の特徴・原理・分析装置の紹介や応用事例をご紹介いただきました。

    粒子の分散性評価手法

    〇レーザー回折/散乱法
    〇動的光散乱法
    〇遠心沈降法
    〇パーティクルトラッキング法

    最後には、自動化技術として一体型・ポンプ式のオートサンプラーやロボットアームを活用したオートサンプラーの紹介まで、最新の動向をご説明いただきました。

    粒子分析は研究におけるお困りごとに関するご質問を多数いただき、参加いただいた方の問題解決や疑問解消に繋がっておりました。

    第二部 ラマン・蛍光分光分析セミナー

    『HORIBAのラマン・蛍光分光分析~基本原理から実践的な測定のコツ、最新機器のご紹介~』

    第二部では、株式会社堀場製作所の小口(おぐち)様にご講演いただきました。

    株式会社堀場製作所 小口真弘様

    HORIBAの科学製品とコア技術から、ラマン分光・蛍光分光の分析に関してそれぞれ下記をご説明いただきました。

    ラマン分光分析

    〇HORIBAのラマン分光の歴史
    〇ラマン分光の原理、わかること
    〇ラマン分光装置の装置構成
    〇分析ノウハウ
    〇測定・解析ソフトウェア
    〇測定事例

    蛍光分光分析

    〇HORIBAの蛍光製品概要(ラインナップ・事業の歩み・活用分野)
    〇蛍光とは
    〇スペクトル・寿命測定のコツ
    〇測定事例

    ラマン分光・蛍光分光分析に関しては、試料の濃度条件や装置の性能に関するご質問が多く、装置自体への興味関心、この後のデモ体験への期待が感じられました。

    第三部 実機デモ・体験講習

    第三部では、事前にお申込みいただいた方がご自身の研究で分析したい試料を実際にお持ち込みいただき、担当者と共に実機でデモ・体験講習を行いました。

    デモ測定・体験講習では先端素材の分析目的など、マクロラマン分光装置・卓上SEMが人気を集めていました。
    一部ご参加者は後日、別途測定対応をさせていただく等、定員数以上のお申込みをいただいております。

    お申込みいただいた背景には、高額な機器で購入ができない・共有機器が古く測定しづらい等、研究室でのお悩みが多くあるようです。

    限られた時間の中でのデモ測定でしたが、実際の機器使用方法やデモ測定結果から担当者とのやり取りの中で、ご参加いただいた皆様の研究の一助としてご満足いただける時間となりました。

    3.参加者の声

    ・学内の設備は予約が埋まっており使いたい時にすぐ使えないため、今回のデモ体験講習の機会があってよかった。

    ・ラマン分光はなかなか使用する機会がありませんでしたが、今回サンプル測定ができて良かったです。

    ・卓上SEMを体験し、大型SEMと遜色ないほど画像が鮮明で、非常に感心しました。

    ・実際にデモ体験できたので、機器購入を検討したい。

    4.最後に

    今回、東海国立大学機構 統括技術センター様よりお声がけいただき、最新技術や研究に役立つアプリケーションのご紹介を実現すべく堀場製作所様と共に、本セミナーを開催いたしました。

    実際に、最新の業界動向や実務のお悩みごと解決につながった、勉強になった等のお言葉をいただけ、本セミナーが有意義な時間になったものと感じております。
    また参加者の皆様の今後の取り組みにとって、本セミナーの情報が有益な一助となることを願っております。

    これからもオザワ科学では、皆様のお役立ちに繋がる学びや体験を提供するイベントを計画いたします。
    お困りごとがありましたら、下記お問合せよりお気軽にご相談をお寄せください。

     

    この記事に関するご協力機関

    東海国立大学機構
    名古屋大学
    東海国立大学機構統括技術センター
    名古屋大学全学技術センター

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